DIVING No.5
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     2月12日 晴れ 気温32度 水温28度

     昨日レンズが外れたニコノスXは帰って来てから電池交換をしても露出計は作動せず、いじりまわして
     みたけれど解明しない。時間と共にフィルムのまき戻しが出来ない、シャッターが時々切れない、
     圧力板に水が付く、フィルムのパトローネからも水滴が出来るようになり「水没」と決定した。可哀想に。
     パラオでの天候・海況がニコノスXの調子と反比例していることから「クスメの法則」と勝手に命名する。

     ブルーコーナー
     今日も気持ち良く晴れて風も弱まりとても良いコンディションである。2日目以降故障していた400馬力
     ちょーカッ飛びボートも復活し、物凄いスピードで滑走し次々と他ショップのボートを抜いていく。
     少しこじんまりしたクルーズタイプのボートを抜きにかかった時、見た顔がそこにあった。
     ゴビーズである。社長マサトが来ていることは知っていたが会うとは思いも寄らなかった。
     しかも、こんなシチュエーションで。
     普段ケラマで抜かれているオケアノスは、ちょーカッ飛びボートで抜き去っていく気持ち良さに酔いしれ
     こんな他愛のない事で溜飲を下げたのであった。

     再びのブルーコーナーはリクエストによって実現された。ほらっ、アサイちゃんはワイドに行って失敗
     しているし、みんなヘルフリッチが撮れてないらしくリベンジしたいんだってさ。
     個人的には絶対ジャーマンチャネルなんだけど・・・ヘルフリッチは見れてもいないのでOKにし
     「今日は遠慮しないで撮るんだもんねぇ〜」と心で叫んだが、着いたら先客がいた。
     狙いがかぶっていなければ良いのだがと心配しつつ壁を降りていき一気に32mの穴へ向かうと、
     穴から3人分の足が出ていた。うしろで待っていると直ぐに退いたがヘルフリッチの姿はそこには無く
     仕方ないのでアケボノを遠目から1カット撮影、マルチカラーを探すが見付からない。
     ヤマナシ夫妻とナガノ氏はずーっと下の推定45mあたりで何やら見ているが、明日深夜にフライトを
     控えているので俺は行けませんでした。。。ってヤマナシ夫妻も一緒じゃんか。

     マルチカラーもいないし、23mの棚に行くと数名がヘルフリッチの撮影をしているじゃありませんか。
     「おぉ、やっと見れたぜぃ」とニジリニジリと寄っていったけどシャッター押そうと思った瞬間
     ゆっくりと巣穴に入ってしまった。・・・ああぁ、見ただけで終わった。
     早めに浅場に行き、イエローテールダートやナガノ氏に教えてもらった別種モドキのフタイロカエル
     全身などを撮る。と、突如目の前にカンムリブダイの群れがドドドドっとやってきた。速攻でデジカメを構え
     シャッターを切りながら追いかけるがモニターに写るのは蟻んこ程のカンムリブダイであった。
     ワイドレンズを付けてるのをすっかり忘れていたのだ。。。ほとんどトーシロである。
     2回目のブルーコーナーも納得いかない撮影のまま終わってしまった。

     マリンレイク NO3
     EXしたあとブルーコーナーの近くでイルカ(種は不明)が遊んでいるのを発見しボートを寄せてもらう。
     デジカメで撮っては見たけど、遠くて駄目。近くでもタイミングが合わなくてお話になりません。
     グルグルとイルカの廻りを回るがやっぱりイケマセン。と、そこに笑顔のゴビーズ社長マサトを見てしまう。

     マリンレイクNO3もリクエストによって決定した。ここは文句などあるはずもない。オイラン一本である。
     9日3本目に入っているので全員勝手が解っているし、オイランハゼの場所もちゃんと知っているので
     撮影に没頭できる。前回とは逆から入りレモンチョウygスズメダイモドキygを撮影しながら
     オイランハゼに向かっていった。オイランハゼは3,4ペアが近距離で生息しているので引っ込んだら
     別の個体が撮影出来てとても便利である。オイランは花魁のように艶やかな婚姻色をだすので
     是非とも撮影したいと願っていたが、少々時期ハズレなようである。・・・西表行くかなァ。

     オイランエリアに到着すると、巣穴上にイワイさんがいて驚く。少し離れてうろついていると
     アサイちゃんに出くわした。アサイちゃんはオイランハゼを探しているが見付らないらしく「何処?」と
     聞いてきたので一緒に行って見ると・・・オイランハゼはちゃんと出ていた。
     暫し二人であちこちのオイランの撮影をし、俺は真黒で何だか不明な共生ハゼを撮影しにいく。
     ナガノ氏によると「ホバリングの角度がとても似ているのでラグーンのygではないか」という事だった。
     約70分間好きな被写体を自由に撮影出来てとても満足な1本であった。

     ショートドロップオフ
     400馬力ちょーカッ飛びボートは小さく3本分のタンクが乗せられないのでランチ後にアクアマジックへ
     帰り、エアーコンプレッサーを見たりショップ内をチェック、爆乳犬をいじったりして暫し休憩する。
     ショートドロップオフは以前来たことがあるがアオマスクしか記憶にないが、やや緩やかな角度の壁を
     ドリフトしていく魚種は豊富でとても潜り易いポイントである。

     ドロップオフの小さな窪みや穴にはオドリハゼやニチリンダテハゼがいてみんな仲良く撮影する。
     ニチリンの2箇所目が4cmほどのygだったのでみんなが済んだあと一人でじっくりと2カット撮り
     後を追うが、エッジの内側でゴシキイトヒキベラ♂を見つけた。しかも婚姻色をビンビンに出して
     泳いでいるではないか!水深は1番浅い所で3m。。。ケラマでは考えられないぃ〜。
     これまたファインダーから目を離さず魚に合わせて追いながら撮りまくった。それを見ていた
     アシスタントのKAZU(日本人の学生)は「まるでビデオ撮影のようでした」と形容した。

     現像から帰ってきたゴシキイトヒキベラは・・・暗闇の中であった。えっ?うそっ。そんなのイヤイヤ。
     うそと言ってぇ〜。。。おかしいなぁ、半数くらいストロボが当たっていないのだ。
     ちゃんと発光間隔は数えてシャッター押したはずだし、アームも正常だったはずである。。。後の祭。
     その後レモンチョウのペアに再挑戦するが良い角度で撮らせてもらえずペケ。
     フォックスフェイスラビットとヒフキアイゴの違い(体中央に黒班がない、吻下から鰓にかけての黒く
     太い線が短い)をナガノ氏とジェスチャー混じりで会話し教えてもらった。
     ややマッタリ系なダイビングを終了、ボートに上がったら遠くでは激しい雨が降っているのが見える。
     帰りのボートから振りかえり見ると大きく色濃い虹が出ている。こんに大きくて綺麗な虹はあまり見た事が
     ないのでデジカメを向け数枚シャッターを切り「今夜は火鍋だぜぇ〜」と心弾むモリヤマであった。

ストレッチ中のMR.長野氏。ちょっと強面だが彼も優しいオヤジである。 良く見るとイルカの背鰭が写ってる 大きく立派で美しい虹。レェインボオゥー! 帰りはちょっと暗いけどオケシャツ出るからね。

                                           LAST DAY